この記事ではクリスタ(クリップスタジオ)のおすすめの解像度(dpi)とキャンバスサイズ、設定方法までを詳しく解説します。
イラストを描くときに解像度を間違えると作品がぼやけたり、印刷でガタガタとした粗さが目立ってしまうことがあります。
初心者の方も安心して設定できるようクリスタでのおすすめの解像度(dpi)設定を写真付きで詳しく解説します。
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まずは確認！解像度(dpi)とキャンバスサイズとは？
まずクリスタで制作をする時に最初に設定するのが解像度とキャンバスサイズです。
解像度(dpi)とキャンバスサイズの基本をまず解説しておきます。
解像度(dpi)とは
解像度(dpi)とは、画像の密度を示す数値のことです。
「dpi(dots per inch)」という単位で表され、1インチの中に含まれるドットの数を指します。
例えば、解像度(dpi)が高いほど画像が鮮明になりますが、データ量も増えるため、パソコンの負荷が高くなります。
なのでクリスタでイラストを描く場合は、用途に応じた解像度の設定が重要です。
キャンバスサイズとは
キャンバスサイズとはイラストを描く画像のサイズのことです。
作業領域の大きさとも言えます。
キャンバスサイズを大きくすると詳細なイラストが描けますが、情報量も増えるため解像度も高くなります。
キャンバスサイズは大体はピクセルという単位で表示されますが、クリスタはピクセルと同時にcmでの表示もあるためとてもわかりやすいですね。
クリスタ(クリップスタジオ)の用途別の解像度(dpi)をご紹介！
クリスタの推奨解像度は以下の通りです。
| 印刷物 | カラーイラスト：300〜350dpi |
| モノクロ：600dpi以上 | |
| ウェブ | 72dpi |
紙に印刷する場合は解像度(dpi)が低いと画像が粗くなってしまうので解像度は高めの設定をします。
印刷物に適した解像度(dpi)
カラーの印刷物の場合、解像度(dpi)を300〜350dpiに設定するのが一般的です。
モノクロ作品では600dpi以上が必要となります。
いずれも印刷を外注する場合は印刷会社の指定に従う必要があります。
ウェブ使用に適した解像度(dpi)
ウェブ上で使用する画像の解像度は72dpiで十分です。
これによりデータ容量が軽くなり、表示速度が向上します。
解像度が高いとデータ容量が多く重くなるため、表示に時間がかかってしまいます。
ただし印刷の可能性がある作品は300dpi以上で別に保存しておいて、複製したものの解像度を72dpiに下げる方やり方がおすすめです。
クリスタ(クリップスタジオ)のおすすめの解像度(dpi)とキャンバスサイズはこちら！
解像度とキャンバスサイズは密接に関連していて、解像度が高いほどキャンバスサイズも大きくなります。
クリスタの公式サイトの「用紙サイズと解像度(dpi)の組み合わせ」は下の表のとおりです。
| 解像度(DPI) | A3/PIXEL (実寸サイズ/mm) | B4/PIXEL (実寸サイズ/mm) | A4/PIXEL (実寸サイズ/mm) | B5/PIXEL (実寸サイズ/mm) |
|---|---|---|---|---|
| 150dpi | 1753×2480 (297.01×419.99) | 1517×2149 (257.01×363.98) | 1240×1753 (210.02×297.01) | 1074×1517 (181.99×257.01) |
| 300dpi | 3507×4960 (297.01×419.99) | 3035×4299 (257.01×363.98) | 2480×3507 (210.02×297.01) | 2149×3035 (181.99×257.01) |
| 600dpi | 7016×9921 (297.01×419.99) | 6071×8598 (257.01×363.98) | 4961×7016 (210.02×297.01) | 4299×6071 (181.99×257.01) |
| 72dpi | 841×1190 (297.01×419.99) | 728×1031 (257.01×363.98) | 595×841 (210.02×297.01) | 515×728 (181.99×257.01) |
| 100dpi | 1169×1653 (297.01×419.99) | 1011×1433 (257.01×363.98) | 826×1169 (210.02×297.01) | 716×1011 (181.99×257.01) |
| 200dpi | 2338×3307 (297.01×419.99) | 2023×2866 (257.01×363.98) | 1653×2338 (210.02×297.01) | 1433×2023 (181.99×257.01) |
| 4000dpi | 4677×6614 (297.01×419.99) | 4047×5732 (257.01×363.98) | 3307×4677 (210.02×297.01) | 2866×4047 (181.99×257.01) |
| 5000dpi | 5846×8267 (297.01×419.99) | 5059×7165 (257.01×363.98) | 4133×5846 (210.02×297.01) | 3582×5059 (181.99×257.01) |
出典：クリスタ公式
上の表で見ると、A4サイズのイラストはカラー印刷(300dpi)なら2480×3507ピクセルのキャンバスを設定することになります。
普通にデジタルイラストを描く場合は600dpiまでで事足りると思います。
初心者向けのおすすめ解像度(dpi)とキャンバスサイズ設定
イラスト制作でおすすめなキャンバスサイズはA4サイズ、解像度は300～350dpiです。
実際、イラストレーターでA4サイズで制作する人が多数であると思います。
なぜならA4はある程度大きさもあるので後々サイズを小さくすることもでき、印刷もしやすいサイズだからです。
また自宅など家庭用のプリンターでの印刷ができるので幅広く使え楽しむことができます。
経験上、イラスト制作では印刷できる解像度で作って保存しておいて、WEBの時はその複製を解像度を下げるというやり方がおすすめです。
つまり解像度300dpiではA4の2480×3507ピクセル、解像度350dpiならA4の2894×4093ピクセルのキャンバスサイズがおすすめということです。
もしPCのスペックが低い場合は、ポストカードサイズやA5サイズで始めると良いでしょう。
クリスタ(クリップスタジオ)の解像度設定を簡単に行う方法
クリスタ(クリップスタジオ)は解像度の設定が簡単に行え、キャンバスサイズも自動で入るのでとても便利です。
ここからはクリスタの解像度を設定する方法を2つご紹介します。
- 新規作成時の解像度設定の方法
- 描画後に解像度を変更する方法
新規作成時の解像度設定の方法
クリスタ(クリップスタジオ)でキャンバスを新規作成する場合の解像度の設定方法をお伝えします。
「ファイル」→「新規…」を選びます。
解像度(今回は350dpi)、キャンバスサイズ(今回はA4)を選んで「OK」をクリックします。
これで解像度350dpiのA4のキャンバスができました！
描いた後に解像度を変更する方法
クリスタでイラストを描いて後から解像度を変更する方法をご紹介します。
この方法は解像度を下げるのであれば問題ありませんが、解像度を上げても画質は向上しない点に注意してください。
制作後に解像度を上げることはあまりおすすめできません。
今回は350dpiから72dpiに変更する方法で解説します。
解像度を変更する原画を別に保存しておくと失敗してもやり直せるので、複製で解像度の変更を行います。
「編集」→「画像解像度を変更」を選ぶ
解像度を350dpiから72dpiにすると自動でキャンバスサイズも小さくなります。
お好みでキャンバスサイズを変更してください。
595×842pxだとかなり小さいので私は一辺が1000px以上に変更しています。
クリスタの解像度の設定で注意する3つのポイント
- 解像度を高く設定するとPCが重くなる
- 作業後に解像度を上げても画質が向上しない。
- SNS投稿時は必ず72dpiに変換してから公開する。
クリスタ(クリップスタジオ)で解像度を設定する時は、解像度をむやみに上げすぎないようにしましょう。
解像度を上げるとPCでの作業が重く、遅延がおこったりフリーズしたりすることがあります。
白黒イラストは600dpi以上、カラーイラストは300dpi〜350dpi、ウェブは72dpiを基本に適切な解像度を設定しましょう。
また解像度は描画後に上げることができますが、解像度を上げても画質は向上しないので注意してください。
クリスタ(クリップスタジオ)のおすすめの解像度(dpi)のまとめ
クリスタ(クリップスタジオ)でイラストを描く際の解像度設定は、作品の用途によって変わります。
印刷用には300〜350dpi（カラー）、600dpi以上（モノクロ）が推奨され、ウェブ用には72dpiで十分です。
作業の効率を上げるために、キャンバスサイズと解像度のバランスを保つことが大切です。
また解像度は上げるとデータが重くなるためむやみに上げるのではなく、用途に合った適切な設定をしてくださいね。
